アヌラーダプラの陥落後、11世紀から13世紀にかけてシンハラ王国の首都として栄華を極めた世界遺産「古都 ポロンナルワ(Ancient City of Polonnaruwa)」。
特にパラークラマバーフ1世の時代に黄金期を迎え、外敵を防ぐ重厚な城壁や、「パラークラマの海」と称される巨大な人造湖をはじめとする高度な水利・治水システムが整備されました。仏教美術の結晶とも言える精巧な石彫技術と、南インドのヒンドゥー教建築様式が融合した独自の文化が花開いた場所です。
緑豊かな森林の中に残る壮大な宮殿跡や円形仏堂、一枚岩から削り出された巨仏群は、かつての中世都市の豊かな賑わいと高い美意識を今に伝えています。
ポロンナルワを巡る「4つの見どころ」
1. 自然石から削り出された巨仏の最高峰「ガル・ヴィハーラ(石仏群)」


巨大な花崗岩の一枚岩を緻密に削り出して造られた4体の仏像群。穏やかな表情の座像、立像、そして全長約14メートルにも及ぶ横たわる涅槃仏(ねはんぶつ)は、スリランカ仏教美術の最高傑作として世界中から絶賛されています。
2. 緻密な仏教建築が集結する「クァドラングル(円形仏堂エリア)」
かつてブッダの歯(仏歯)が祀られていたとされる「ワタダーゲ(円形仏堂)」を中心に、個性豊かな建造物が密集する遺跡群の中心エリア。細部まで施された精巧なレリーフやムーンストーンなど、当時の職人技を一度に見学できます。
3. 王国の威信を物語る「パラークラマバーフ1世の宮殿跡」

当時は7階建てを誇り、数百の部屋があったと伝わる王宮の遺構。現在も残る分厚いレンガ造りの壁や重厚な石の階段からは、かつてのシンハラ王国のスケール感と権力の大きさを伺い知ることができます。
4. 異国情緒を漂わせる異色の仏塔「サトゥマハル・プラサダ(7重の塔)」
タイの建築様式(ドヴァーラヴァティー様式)の影響を強く受けたとされる、珍しいピラミッド型の7層構造物。シルクロードや東南アジアとの盛んな文化交流の歴史を垣間見ることができる貴重な遺構です。
旅のワンポイント&インフォメーション
快適に見学するためのコツ
遺跡群は比較的コンパクトなエリアにまとまっており、美しい木漏れ日が差し込む木陰も多いため、レンタサイクルや車で風を感じながら散策するのが非常に適しています。参拝時は靴を脱ぎ、露出の多い服装では入場できません。肩や膝が隠れる服(白い衣服が好ましい)を着用するのが現地の敬意あるマナーです。
基本情報
- エリア:北中部州 ポロンナルワ県(文化三角地帯の東部)
- 所要時間:約2.5〜3.5時間(敷地内を車または自転車で回る場合)
- 開館・開門時間:7:30〜17:30(※博物館の営業時間に準ずる)
※記載内容について、実際の開門時間、料金、現地情報は予約・訪問前に最新の公式情報をご確認ください。




